きらきらひかる

まぶしいひとたち

はじまりのうた

少し前に、アイドル短歌を詠んでいる方々がご自身の短歌をブログで解説していらっしゃるのを何度か見かけることがあって、自分もやってみたいなあと思ったのが今回のきっかけです。基本的に短歌は受け手の自由だと思っているのですが、自分が短歌を詠むときって結構いろいろなことを考えて完成に至っているので、そういうのを記して残しておくのもいいかなと思いました。いつか自分で見返したときに、自分でふふふと楽しくなりたいだけの記事です。

 

「初」とつくものを大切にしていきたいという彼らに倣って、はじめて彼らを詠んだときの短歌について触れてみたいと思います。めっちゃ長い。びっくりするくらい長い。

 

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カフェラテを飲んでる間は死ねないね 飲み終わったらチョコ食べようよ

 

死にてえな、とずっと思い続けていた時期があって、そこから少しずつ収まってきた頃に詠んだ短歌です(初っ端から重…)(すみません…)

元々私は三度の飯よりカフェラテが大好きなので、少なくともカフェラテが手元にある間は絶対死にたくないんですけど、逆に言えば、飲み終わってしまえば私をこの世に引き留めてくれるものが無くなってしまうなあと。じゃあ、どうしたら死なずに済むかなと考えたとき、もしこの台詞を言われたら、思い留まるんじゃないかって。仕方ないからもうちょっと生きようかな チョコ食べないとだしな って思えたらいいな、という希望から詠んだ歌です。だから一応明るい歌のつもりなんですよね。私の個人的な暗い感情をひかるさんに押し付けてしまったのは申し訳ないけれど…

以来、チョコレートは元々そんなに好きな食べ物ではなかったけれど、めっっっちゃしんどいときとかここぞの頑張りたいときとかに、明治のザ・チョコレートを時々買って食べるようになりました。色はもちろん黄色いやつです。おいしい。

 

肉まんを半分に割る才能がないきみに大きいほうあげる

 

ふっかさんに肉まんをもらう or ふっかさんへ肉まんをあげる、どちらでも捉えられるように意識した短歌です。後述のあべちゃん短歌でもその形式を取っています。個人的にふっかさんはすごく詠みやすくて、大体いつも最初のほうに出来上がります。

冬に詠んだ短歌なのでシチュエーションとしてはあまりにもベタだけれど、彼から与えられるやさしさは当たり前みたいにさりげなくて、気を抜くとすぐに見逃してしまいそうな気がするんですよね。半分こして大きいほうをくれたとき、自分のほうが小さいことは悟られないようすぐ食べちゃいそう。でもなんとなく、肉まんの底に貼られたぺりぺりを剥がすのはうまくなさそう(失礼)(何の話?)分け合う、ってとても愛のある行為な気がしていて、好きです。

 

コーヒーを淹れてあげよう 溜息のつけない君に冷ましてほしい

 

実はここまでの3首(いわ・ふか・だて)ができた時点では題詠「セブンイレブン」にしようかなとか思ってました。プロモーション企画でいつもお世話になっているし、コンビニで全部手に入るものだったので。まあこの次に浮かんだのがさっくんのやつだったので、早々に諦めたんですけど……。話が逸れましたね。

だてさまは、すごくやさしいひとのイメージです。すのーまん全員やさしいひとたちだと思っているけれど、だてさまのやさしさは、なんかこう……聖母みたいな……(?)

すごく疲れたときとか、悩みごとがあるときとかってつい溜息をついてしまいたくなるけれど、溜息をつくという行為自体がなんだか憚られるときってありませんか?そんなとき、あえてちょと熱めの飲み物を目の前に差し出されたら、遠慮なくふーー、ってできるからいいだろうなあって。本当は溜息をつきたかった日に詠んだ短歌です。だてさまは、そういうのを全部見透かしてくれそうな気が勝手にしました。

余談ですが、字数の都合上コーヒーにしたけど本当は紅茶を入れてほしかった。なんとなくそっちのほうが優雅っぽい気がするので。

 

相槌の代わりに口の端を持ち上げたら「キスしていいよ」の合図

 

これを詠んだ当時と今では『アイドル短歌』というものに対するスタンスが少し変わったので、実は今見返すのがめっちゃ恥ずかしかったりする……。ウオー!

これを詠んだ当時、私はひかるさん以外のメンバーのことを殆どあまりよく知らなかったんですよね。お顔がきれいでメンカラが青だったので、クールなひとかな?落ち着いた雰囲気の歌がいいかな?とか、色々試行錯誤しました。完成したのもいちばん最後でしたね。言葉よりもアイコンタクトで意思疎通をしそうというか、“いちいち言葉にするのって野暮じゃない?”って感じのひとかなぁ、とか思ってました。この感じの短歌は、たぶん今はもう詠めないな。

 

百点をあげるよ花丸もつけて なさけない日もがんばった日も

 

しょぴさんのとこでも書いたけど、メンバーのひととなりをまだあまりよく知らなくて、なんか一生懸命検索したりしながら詠んだのを覚えています。あべちゃんが院卒であることとか、進学することをよく思っていなかったメンバーもいたとか、そういうのはこの時期にはじめて知りました。

最初、下の句は「がんばれない日もがんばった日も」という形だったのですが、「なさけない日も」のフレーズが浮かぶまでにずいぶん時間がかかった気がします。定型に収まっていないのと、面白みに欠けるのとで、「言いたいことはこれなんだけど、これじゃないーーー」とジレンマでした。やっと浮かんだときはめっちゃ気持ちよかったなあ。あべちゃんに言ってあげたい言葉でもあり、言われたい言葉でもあります。

 

ふわふわの犬が眠っているようだ 君の生きている姿が好き

 

 私、さっくんのことめちゃくちゃ好きなんですよね。きゅるきゅるのおめめとか、天才的な口角とか、よく通る声とか、いつも楽しそうなところとか、バッキバキのダンスを踊るところとか。挙げだしたらきりがないので、それらを一言でまとめると、「生きている姿」が好きなのかなぁと。上の句は、実はずうっと前から、たぶんジャニーズにハマる前から持っていたストック(?)で、いつか使えたらなあと思い続けていたものです。人懐っこいわんころが、ワーーッッと全力で遊んで疲れたらパタッと寝る、みたいな、本能のままに生きるような姿が、きっと彼には似合うだろうと思いました。

 

 

以上6首が2019年1月11日にツイッターへ投稿したものです。

日付でお分かりになるかと思いますが、これは、まだすのーまんたちが6人体制であった頃に詠んだ短歌です。ここから程なくして彼らは、大きな環境の変化を迎えます。そして、そのファンたちも。例に漏れず私も。

まだまだド新規の立場ではありましたが、いろいろなことを考えたり、悩んだり、泣いたりしました。そして最終的に、「9人の彼らを、全力で、心から応援したい。愛したい」という決意に至りました。その気持ちは、全くぶれずに今現在も心にあります。

 

そこから、9人体制になってはじめて詠んだ短歌です。2019年3月18日投稿。

 

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もう少し起きていちゃダメ?まだ寝たくないな ずっと今日ならいいのに

 

「“アイドル”という職業を選んだ15才のおとこのこ」といういきものが、私にとってまったく未知のものであったので、ほんとうにどう詠んだらいいのか分かりませんでした。まだひととなりも掴みきれていなかったし。なので、この短歌には、子供らしいあどけなさを出す意識と、私の個人的な祈りを込めました。

元々私は「寝るまでは今日」という考え方をする派なんですけど、楽しいことや面白いことがあったりすると、つい夜更かしをして「今日」を延長したがる癖があります。なので、彼にも、そんなふうに思える日が一日でも多くありますように、と願いを込めました。眠るのが惜しいくらいの楽しさに、どうか君が毎日包まれていますように、と。

あと、これは完全に言わなくていい余談なんですが、ラウールの短歌は最初、ジョジョの奇妙な冒険第5部に登場するトリッシュ・ウナのスタンド能力「スパイス・ガール」の有名なセリフである「柔らかいということは、ダイヤモンドよりも壊れない」をテーマに詠もうとしていました。彼はガールではありませんが…。インタビューなどを詠んで、彼の持つ秘めた芯の強さや、若いからこその柔軟性がぴったりだと思ったのですが、うまく詠めなくて挫折しました……。よければ誰か詠んでください(小声)

 

 夕焼けが沈む速さで閉じてゆく瞼 あと10秒で、おやすみ

 

これも祈りの短歌です。話が逸れる&長くなるのでここで多くは語りませんが、私は、少し歩みを違えていればもしかしたら担当になっていたかもしれないこーじさんのことを、他のふたりより少しだけ強い思い入れで見ていました。唯一の関西からのメンバー抜擢、きっと環境も仕事内容も大きく変わっただろう彼の心境・心労を、思わずにはいられませんでした。 仕事や稽古できっとくたくただろうから、夜は眠れているといいな。でも例えば、ちょっとした空き時間に少しうたた寝をしてしまうような、そういう心のゆとりというか、余裕はあるかな……と。ちょっとでも息のつける時間がありますように、という願いを込めて、この短歌を詠みました。

あと、眠りかけているひとの顔をじっと眺めるのって楽しくないですか?瞳から意識がだんだん薄れていくのが目に見えたり、本人の気付かないうちにだんだん瞼が落ちていったりするの、愛しいなあって思いますね。「あと10秒で」というフレーズは、ART-SCHOOLというバンドの曲名から来ています。

 

閃光のように貫く眼差しの光は誰にも消せやしない

 

インタビューや彼の綴るブログ、ROTの放送などを受けて、最初の印象は「強いひと」「実直なひと」「ぶれないひと」という感じでした。今となっては彼の言動や一挙一動にめろめろしているので笑、だいぶ印象が変わったんだなぁとこの短歌を見返してみて思いますね。芯の部分への印象は変わらずにありますが。

この連作で一番最後にできたの、たぶんめぐきゅんだったんじゃないかなぁ。なかなか浮かばなくて大変だった。私はすのーまんの短歌を詠むとき、(一部例外もあるけれど)なるべくやわらかくてやさしい空気を纏わせることを意識しているのですが、これは珍しく、力強くて熱いものができたなと自分でびっくりしました。最初に閃いたときの形から、ほとんど変えてないんですよね。(脳内に)舞い降りてくる、というのはこういうことか、と思ったのを覚えています。

 

 

以上が、私がはじめて詠んだすのーまん9人の短歌です。見返してみると、わりと自己投影しているものが多いですね。こういう詠み方はあんまりするほうじゃないんですけど、強い想いがつい表われて出てしまったのかもしれないな。

特にオチはないんですけど、ひとつひとつの短歌にはそれぞれ込めた感情があったんだよなあということを思い出せたので良かったです。書いてて楽しかったですね。また何か詠んだり書いたりできたらいいなと思います。

 

私の好きなアイドル短歌を詠む方が、ブログの締めくくりでここまで読んでくださった方に何か良いことがあるよう願っていらっしゃったのがとてもかわいくてやさしかったので、私も勝手に真似したいと思います。長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました!何か良いこと、、なんだろうね。お買い物したらお釣りが777円とかかな。多いな。あ、割り箸がきれいにまっすぐ割れますようにとか。 良いことあるといいですね。